2016-02-15
内覧 | リノベーション | 掃除 | メンテナンス | 査定
自分のマンションや戸建て住宅を売り出そうと検討し始めると、多いのが、自宅のメンテナンスをさぼりがちになる傾向にあるという事です。いずれ売りに出す物件なので、清掃や、メンテナンスなどは適当でよいのではないか?また、買ってくれた買主にメンテナンスなどしてもらえばよいのではないか?といった事が頭に浮かんできます。
大きな間違いです。売りに出すという事は、売りに出す前に査定というものが不動産会社によって行われます。きれいにできる部分はきれいにしておくべきです。何千万もする資産なので、数パーセントの評価が下がれば、それだけでも、大きな金額になります。
誤魔化すという訳ではなく、しっかりとメンテナンスすることで、査定に影響するだけではなく、その後の買主に対する内覧でも大きな影響があります。
ちなみに、メンテナンスをしてきれいに見せる努力は重要ですが、時として、築古物件だったりすると、リノベーションを検討している売主がいますが、これは、大きな間違いです。たしかに、リノベーションをすると、築古物件もかなりオシャレな物件に変わりますが、このリノベーションは、売主の趣味嗜好に合わせて良かれと思って行った事でも買主の趣味嗜好を一致するかと言えば、人にはそれぞれ考え方があるので、危険な行為です。そもそも、買主が築古物件など中古物件を購入する時の理由は大きく分けて2パターンあります。
単純に、新築物件よりも安い金額で手に入るからと言った金銭的な理由と、自分好みの間取りや雰囲気の物件を自分の手で作りたいという欲求の2点だ。最近では、リノベーションブームも相まって、後者のニーズも高まっている。新築の分譲物件を購入して、リノベーションするのはさすがに新品を高額で購入してリノベーションすると言うのでは、少々納得感が無い。とは言え、土地を購入して、注文住宅でとなると、これも中古物件を購入するより高額になりやすい。基礎設計から入るので、どうしても高くなる。
であれば、手ごろな金額で中古物件を購入して、気になる部分をリノベーションして言った方が簡単に経済的負担を軽減して実施することが出来ると言うものです。
ですので、売主側は、メンテナンスを入念に行ってから査定、販売活動を実施していく事はお勧めするが、買主の気持ちを遠のかせる可能性すらはらんだリノベーションをしての販売と言うのは、避けておくべき行為として明記しておきます。
さて、メンテナンスの重要性をお伝えしたが、この延長で、内覧についての話をしていきます。
売主の中には、内覧をしてほしくないと言ったとんでもない意見が飛び出すこともある。まだ住んでいるので、私生活の部分を見せたくないという心理は良く理解できる。
しかしながら、その私生活を見せることが、買主からすれば、どういった間取りで、どういった家具の設置が出来て、どういった未来図を描けるかが、現実的に伝わる。つまり、実際のモデルルームという事になる。
同時期に近所の物件であったり、似たような物件が販売中になれば、必ず、買主は内覧できる物件を選ぶ。内覧できない物件には、必ずと言っていいほど、成約の確率は大きく下がる。
むしろ内覧してもらうために、キレイにメンテナンスをしておくことが重要だと思う位になってほしい。ハウスクリーニングまでする必要はないが、きれいに見せる努力が必要という事です。中には、おしゃれな間接照明などを購入してみたり、昼間の写真や夜の写真なども用意しておき、訪れた買主候補の方に、内覧のタイミングで見ることのできない風景を紹介してあげたり、長居してもらい気に入ってもらえるように、お菓子やお茶の用意をしておくことも、お気遣いのひとつだと言えます。
売主からすれば、大事な物件であることは相違ないが、買主からすれば、大金を払う人生の大きな買い物であり、気に入って買っていただくという意識は持っておくと良いでしょう。その為にも、メンテナンスなどは定期的に普段通り、もし可能であればさらに、掃除などをこまめに行っておくことが大事です。