2016-11-14
不動産売却 | 分離課税 | 意味 | 税金 | 確定申告
不動産売却によって得た収入は、すべて自身の手取りになるというわけではなく、譲渡所得税の対象です。課税所得税は、給与収入などとは違い、非継続的なものですので分離課税となります。きちんと、確定申告をして納めるべき税金は納めるようにすると良いでしょう。
不動産売却時にかかる税金はどういうふうにかかるのか
1,不動産売却時にかかる税金とは
2,所有期間に応じて税率が変動する
3,譲渡所得税は分離課税
4,譲渡所得税を納めるには
1,不動産売却時にかかる税金とは
不動産売却する場合、売却した金額がすべて自身の手取りになるというわけではありません。不動産売却してお金にするということは、「利益」が出ているとみなされ税金の対象となります。当然、利益が出ていない場合は損失の扱いとなりますので、課税対象にはなりません。不動産を売却したことで得た利益の課税計算方法ですが、すべての金額に対しかかるとういわけではありません。不動産の税金は、課税譲渡所得に応じて算出されます。課税譲渡所得は、「売ったお金から不動産の取得費と売却費の合計額」を差し引いた額となります。例えば、3000万円で取得したマンションを、3100万円で売却、売却費に50万円かかったとすると、「3100万-(3000万+50万)」で50万円が課税対象ということです。そして、その50万円に所有期間に応じた税率がかけられ、納めるべき額が決まります。
2,所有期間に応じて税率が変動する
不動産の所有期間に応じて、課税所得税の税率は変動します。売った年の1月1日を基準とし、保有期間が5年以下であれば短期譲渡所得、5年以上であれば長期譲渡所得として分類分けされます。短期譲渡所得の場合、所得税が30.63%、住民税が9%課税されます。長期譲渡所得であれば、所得税が15.315%、住民税が5%それぞれ課税されます。なお、平成25年から49年の間は、復興特別所得税として、各年の基準所得税額の2.1%を別途納める必要がありますので、その期間中に不動産を売却する場合は、更に多くの税金を納めなければなりません。なお、譲渡所得に関しては、一定の条件を満たすことで特別控除を使うことができます。特別控除を使うことで、軽減税率が適用されたり、3000万円の控除がついたりしますので、納めるべき税額を安く抑えることも出来る場合があります。
3,譲渡所得税は分離課税
税金は、その年の1月1日から12月31日までの収入に対し、課税されるものです。仮に、1年間で500万円稼いでいる人が、不動産を売却してその年だけ1000万円の収入があったとします。その場合、1000万円に課税されてしまうため、どうしても税の公平性を保つことができません。そこで、不動産売却によって得た収入は、分離課税として徴収する方式が採用されています。不動産収入は、総合課税ですが、売却によって得た収入は分離課税です。不動産収入であれば、継続的な収入としてみなされますが、売却は継続的なものとはいえません。そのため、給与所得などと分けて課税する分離課税方式が採用されているのです。また、分離課税方式は、他の収入を分けて課税するため、税率の緩和が図られ、税の不公平感を取り除く目的があるとされています。
4,譲渡所得税を納めるには
不動産売却によって得た収入は、課税譲渡所得に引き直し、税務署へ申告しなければなりません。申告方法としては、確定申告というものがあります。確定申告では、「昨年1年間にこれ位の収入があった」ということを税務署に申告するものです。納税は国民の義務であり、自主的に行ってほしいという意味から、確定申告の期間が設けられています。この期間中に、所定の書類に記入し、税務署へ申告を行います。後日、納税通知書が送られてきますので、その中に同封されている払込用紙で郵便局などで手続きを行えば、納税したことを同じ意味になります。これで、譲渡所得税を納めたことになります。きちんと税金を納めないと、延滞税など余計にお金が取られてしまうこともあります。もし、分からないのであれば、税務署に行き相談すると、親身になって応じてくれるのではないでしょうか。