気になる不動産査定方法の裏側

 不動産査定は、路線価やその時期の状況、物件の状態や他社の存在などを加味して行われます。
 各社の査定金額には余り違いがないのが一般的で、実際の成約価格は会社の宣伝方法などによっても少なからず左右されます。


気になる不動産査定方法の裏側
1.不動産査定が広く利用されています
2.路線価などを元に金額が出されます
3.不動産の状態や他社の存在も関係してきます
4.取引金額は買い手次第です


1.不動産査定が広く利用されています
 不動産査定は、マンションや一戸建てといった一般住宅の売却でも広く利用されている方法です。こういった査定を依頼すると、数社からコンタクトがあることが多いですが、各社の査定金額に大きな差があることは稀と言えます。
 多くの不動産会社では、共通の情報を利用して査定金額を出しています。ですので、導き出される査定金額も、自ずと同レベルになるのが現実です。
 ただ、このような不動産査定を利用すると、売却を考えている不動産の相場というものがある程度分かります。不動産の評価は、年によっても変動しますので、査定サービスを利用しておくことは、現時点での物件の価値を知る上ではプラスです。

 不動産の相場を知りたい場合、以前は地場の不動産会社などに問い合わせるのが一般的な調べ方でしたが、今では、全国展開のサービスを利用して、大手不動産会社からも査定結果を出してもらえるようになっています。


2.路線価などを元に金額が出されます
 不動産査定方法は、いずれの会社も似たようなアプローチです。
 多くの場合、不動産査定方法のベースとなるのが、路線価です。
 路線価は、公に公開されている地価です。路線価は、不動産取引においては重要な参考材料となります。

 実際の取引価格とは若干差がありますが、金額を決める際に一つの指標とされていることは確かです。
 自治体が発行する納税通知書などにも、このような路線価をベースにした評価額が記載されています。不動産会社では、その時期の情勢なども査定を出す際に重視しています。
 何らかの理由で、今後価値が上がりそうな不動産に関しては、高い査定をすることがあります。
 タイミングによっても変わってくるのが、不動産会社の査定金額です。人口の流入が進んでいる地域や開発計画があるエリアなどは、地価の相場が徐々に上がるのが一般的な傾向です。


3.不動産の状態や他社の存在も関係してきます
 査定金額を左右するより細かい要素としては、物件の状態などが例えば挙げられます。
 マンションや戸建て住宅の場合は、築年数が価格を決める一つの要素となります。
 大きなダメージが見受けられる不動産などは、評価額も低くなるケースが目立ちます。物件の種類を考慮し、リフォームの必要も見込んだ上で査定金額を出すのが、多くの不動産会社です。
 また、他の会社の存在も金額に少なからず影響を与えます。複数の会社が狙っている物件に関しては、相場よりも高く査定を出して、自社に顧客を引き寄せようと試みる不動産会社もあります。
 不動産査定方法は、物件の種類によっても変わりますので、依頼を考える時は提示された金額の根拠を確認しておくと役立ちます。不動産会社を通じた不動産査定は、相場の調べ方としては素人が一番手軽にトライ出来る方法です。


4.取引金額は買い手次第です
 査定は、不動産の価値を知る上で一つの情報を与えてくれますが、実際に幾らで売買出来るかということは、また別の問題です。

 不動産会社によって営業の仕方に違いがあり、買い手のタイプや成約率も変わります。例えば、大手の不動産会社の場合は、全国の購買層に向けて物件情報を提供することが出来ます。
 一方、地場の不動産会社は、近隣に居住している方を購買層と見込んで宣伝を行います。物件の種類によって、このような大手と地場の不動産会社の宣伝方法は、明暗が分かれます。住民の出入りが激しい地域の場合は、大手のやり方の方が概して買い手が見つかる可能性が高くなります。
 ですが、ほとんど人口の変動がない地方などでは、大手の会社のやり方では買い手が見つからないことも多々あります。大体において、買い手が多い方が成約価格は上がりますので、その物件の種類によって最適な依頼先は変わってきます。

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