2017-11-27
不動産売却 | 所得税 | 控除
不動産の売却をした際に得る収入に対しても、所得税がかかります。しかし、通常の給与所得は別の所得として計算され、不動産ならではの控除方法が適用されます。どのような事柄が関係するのか、注意すべき点は何かなどをご紹介します。
もくじ
1.不動産売却の所得税の控除とは?
2.控除の計算方法
3.事前によく調査しよう
4.土地の登記を確認しよう
1.不動産売却の所得税の控除とは?
不動産売却した場合、その売却したことによって得た利益が、所得として計算されます。何らかの利益を得た場合、その金額に応じて税金、つまり所得税が発生します。
不動産売却をした場合でも税金の対象となるのです。しかし、土地や建物を売った時に生じる譲渡所得に対する税金は他の所得とは区別して計算されることになります。その所得の種類によって適応する税率が異なってくるのです。まず土地や建物といった不動産を売却した際の譲渡所得に対する税金は、分離課税という種類の税金となります。
分離課税とは、通常の給与所得などの一般的な所得とは区分して計算することになります。また、売却した土地の所有期間が売却した年の1月一日現在で5年を超えるかどうかによって、適応する税率が異なってきます。つまり不動産を所有していた年月によってその不動産を売却した時に生じる所得に対する税率が変わってくるというわけです。
2.控除の計算方法
税額の計算方法としては、譲渡によって得た利益から所得費と譲渡費用また、特別控除額を差し引いた金額が課税譲渡所得金額として計算されることになります。
この課税譲渡所得金額にたいして税率をかけて税額を計算することになります。その際にどれぐらいその不動産を所有していたかによって税率が変わってきます。
つまり、控除される額が変わってくるのです。
もしも、5年以上を超える所有をしていた場合、所得税は15%となり5年を超えない場合は30%となります。また、マイホームを売却する場合は残ったローンなどにも応じて税率などが変わってきますので、税理士とよく相談し正確な税率がいくらになるのかをあらかじめ計算しておくと良いでしょう。
3.事前によく調査しよう
このように不動産を売却する際には税金がかかるということと、その税金の控除には様々な条件が関係しているということをぜひ覚えておきましょう。
あらかじめ売却する際にどれぐらいの費用がかかるのか、その諸経費を計算しておく事も大切です。そうしたことを考えず、単純に売却がいくらでできるのかということだけに注目してしまうと予想外に生じる諸費用の発生によって思うような利益とならないことがあります。
さらに、その不動産を所有している年数などによっても税金のかかり方が変わってきますので、売却を検討している際にはまずは税理士などに相談し、純粋な利益として、どれぐらいの金額を見込むことができるのかを把握しておきましょう。
4.土地の登記を確認しよう
さらに売却する際に注意しておきたいのがその土地が自分だけの名義となっているかどうかという点です。多くの場合、土地は自分だけの名義なっているためそれほど問題なく売却を自由に行うことができます。
しかし、とりわけ土地の価格が高騰しているような場所では、1人の所有者がすべての費用を負担できるわけではないということもありえます。その際には、複数の所有者が共同でその土地を所有するという形で購入していることもあり、その場合には自分ひとりで売却に関する様々な決定を行うことはできないということになります。
不動産の売却についての話を進めてから、そうしたことに気づいてしまうと手続きが非常に面倒になり他の所有者とのトラブルともなりえますので事前に登記を十分に確認し土地の純粋な所有者を把握しておきましょう。また、長く所有している土地の場合は改めて測量し直す必要もあり、その際には測量するための費用もかかります。
こうした自分の持っている不動産の特徴をよく理解し、事前に必要なさまざまな手配を行っていくことがスムーズな売却の決め手となるでしょう。