2018-12-24
消費税 | 中古 | 新築 | 分譲 | 住宅
消費税が8%から10%になるというのは、人々の生活に大きな影響を与えることは必至です。特に新築・中古どちらにしても家の購入は金額が大きいので、たった2%であっても差額が大きいです。ですから出来れば増税前に購入しておきたいところですが、手続きをするタイミングによってどちらの税率が適用されるのかが変わってくるので注意しなければいけません。
増税前に取得のために動いていたのに、税金は10%が適用されて返済負担が重くなれば家計も苦しいです。いつまでに購入を済ませればいいのか、よく調べてみましょう。
もくじ
1.注文住宅の場合は引渡が2019年9月30日まで8%、例外部分もある
2.分譲住宅・マンションの場合も同様
3.中古の戸建てやマンションの場合
4.引渡日を考えるとお早めに
1.注文住宅の場合は引渡が2019年9月30日まで8%、例外部分もある
戸建ての注文住宅を手に入れるときには、設計から工事そして引き渡しまである程度の期間が必要になります。そうなると消費税は契約をした時なのか、家が完成した時、あるいは引き渡す時のいずれが基準がわかりにくいです。基本的に注文住宅では8%が適用されるのは10%になる前日である2019年9月30日までに引き渡したときです。
ただし、例外的に増税後でも8%が適用されることがあります。それは2019年4月1日までに工事請負契約を交わしていたときです。契約さえ済ませていれば、工事に時間がかかっても経過措置が適用されるので、税負担が重くなる心配はありません。
ですから、注文住宅を検討しているならば、正確なタイムスケジュールを組み立てて、引き渡しあるいは工事請負契約の期日で8%が適用されるようにしておきましょう。
2.分譲住宅・マンションの場合も同様
新築の分譲住宅、マンションはすでに建物が出来ている状態なので、増税前に手に入れたいならば2019年9月30日までに引き渡しができていれば大丈夫です。
ちなみに引き渡しというと、その日までに引っ越しを済ませて住まなければいけないと誤解する人もいるかもしれませんが、ここでは最終決済、つまり代金の支払いを済ませることをしていれば大丈夫です。基本的に新築の分譲住宅・マンションでは戸建ての注文住宅のような経過措置はないので、購入するタイミングを間違えば増税の影響を大きく受けてしまいます。
例外としては、ドアや窓などの工事を自分好みにしたいと特注したときには、「工事の請負に係る契約」を交わすことになりますから、物件価格すべてが経過措置の対象となりえます。そのため2019年4月1日までに契約を交わすことで、10月1日を超えても8%になることもあります。
3.中古の戸建てやマンションの場合
中古の戸建てやマンションを購入したいときには、消費税がかかるかどうかは売主によって変わってきます。物件の持ち主が自分で買主を探して売却をするというときには、個人の取引になりますから消費税が必要ありません。
不動産会社に仲介を頼んだときには、売主が個人ですからやはり消費税の扱いは同じですが、仲介手数料に対しては消費税がかかるので2019年9月30日までに最終決済を済ませておくべきです。
不動産会社などが、中古の戸建やマンションをして売却したというとき、売主が事業者となりますから消費税が必要です。ただし、中古の戸建やマンションだとそのままでは内装や設備が老朽化しているのでリフォームをすることがよくあります。その場合には工事請負契約が2019年9月30日を済ませていれば、引き渡し時期が10月1日移行でも8%が適用されることになります。
4.引渡日を考えるとお早めに
消費税が10%になる前に済ませておきたいならば、基準となるのが引渡日です。もちろん、増税前にすべてを終わらせたいと思って工事を急がせて欠陥住宅になってしまうことは避けたいところですし、新築あるいは中古の分譲住宅・マンションを間取りや状態をよく確認することなく購入すると後で後悔することになります。税負担を押さえるためには急ぐことは必要ですが、焦ってやるべきことを疎かにしないように気をつける必要があります。
なお、増税後に消費が冷え込むことを予想して政府は住宅購入を補助するすまい給付金をより多くの人が受けられるようにする予定です。そういう受け皿が有ること知った上で、引渡日を期日までに間に合うように急ぎつつも、失敗をしないように心の余裕は持つようにしましょう。