2019-01-14
田舎 | 不動産売却 | 査定 | 境界 | 維持費
平成の時代もいよいよ終わりを迎える頃になってようやく土地の値段が都市部を中心に上がりつつあります。完全に底を打ったという表現がなされ、安堵する人も少なくありません。
一方で田舎に目を向けると土地の価格はまだ下がっています。バブル景気の頃にはすごい人気だったところも、その勢いを感じさせない状況となり、維持費や境界を巡るトラブルが起きて大変です。できるだけ不動産売却のタイミングを見逃さないようにチェックし続けることが必要です。
もくじ
1.バブル期は1億円の査定!今では…
2.別荘地などは維持費で嫌われる
3.境界線があいまいで係争中と言ったケースも
4.買い手がいるのであれば、余程のことが無い限り売却や譲渡した方が良い
1.バブル期は1億円の査定!今では…
バブル経済の頃は日本中どこでも土地の値段が高くなった時代です。田舎では山を1個売って何かを工面するという話が様々な場所でなされ、土地を持つことはとても有利なことでした。ところが、バブル経済はとっくに崩壊し、土地の値段は都市部でこそ上昇するものの、田舎になるとまだ下がり続けています。そうなってくると需要も落ち込み、不動産の価値も下がり、査定額はあまり芳しいものではなくなります。
以前は1億円だった土地は現在1000万円、それ以下になっているケースも珍しくありません。しかし地主の人は1億円だった時を知っており、たいていの場合はその査定に激怒します。これが現実であると受け止めない限りいつまで経っても不動産売却はできません。"
2.別荘地などは維持費で嫌われる
避暑地と呼ばれるエリアが日本中に存在します。人気の避暑地はそれなりの需要がありますが、以前は人がいたものの近年は利用客が減っているエリアでは誰も住んでいない別荘などが並びます。海を望む絶景の場所も誰も買い手がつかないなど、一見すると好立地の物件が売れないケースも目立ちます。
これには理由があり、維持費が払えないことが大きいです。固定資産税だけでそれなりに費用がかかり、他にはメンテナンス代やセキュリティにかける費用、冬場の暖房費など色々と含めると月々で数万円程度かかります。年間にすれば数十万円になり、それだけの価値があるかが問われます。そうなると別荘地を購入するという判断よりもたまに訪れる程度でいいという判断になってしまいます。
3.境界線があいまいで係争中と言ったケースも
田舎の不動産売却で結構面倒なのが境界線を巡る問題です。都市部では意外と境界線はきっちりとしており、分譲地などで境界線のトラブルがあるという話はあまり聞きません。しかし、昔ながらの田舎ではあいまいにされていた部分が多く、いざ不動産売却をしようと査定に出そうとした際に境界線があいまいになっていたことに気づき、トラブルが発覚することがあります。
裁判ではっきりさせようとする人もおり、現在係争中なのでそれが済んでからにしてほしいと訴え出る人もいます。こうなってしまうと売り時を見失うことになりかねません。まだ不動産売却は考えていないとしても、事前にこのあたりのトラブルは解決しておいて、満を持して売りに出せる状態にするのがベストです。
4.買い手がいるのであれば、余程のことが無い限り売却や譲渡した方が良い とはいえ、近年は田舎に移住しようとする人が多く、需要が全くないわけではありません。買い手も現れる可能性があり、固定資産税などの維持費を払い続ける田舎の地主からすれば願ったり叶ったりの状況です。示される額が以前に比べて少なく、二束三文のような額になっていることも珍しくないためにこんな額では売らないと拒否する人がいます。心情は理解できるものの、相場から逸脱したものを提示しているわけではないので、基本的には買い手が出てくれば売っておくのが無難です。
都市部と違っていつ買い手が現れるか分かりません。次に買い手が現れたのが数年後ではその間ずっと固定資産税を支払うことになります。需要があって相場の金額を提示されたら基本的には売るというのが一番です。