2020-04-20
不動産査定 | 不動産売却 | 裁判所 | 査定書 | 費用 | 意味 | 評点 | 雛形
所有している不動産を売却するときには、不動産査定書というものが必要になります。査定書があれば建物の正確な価値が分かり、色々な手続きのときにも使えます。この不動産査定の書類には2種類あり、それぞれの意味合いや雛形の入手方法などが違ってきます。不動産売却を行うときには2つの意味の違いをしっかり理解し、必要になる場面によって使い分けることが大切です。そこで不動産査定の評価書や査定書について詳しく解説します。
もくじ
1.裁判所に提出査定書は鑑定士が行うもの
2.財産分与や相続に関する査定書は不動産鑑定士が作る
3.不動産売却を目的とした査定は、不動産屋で行ってもらう無料査定
4.売却目的の査定では鑑定士は使わないが、境界線などの問題がありそうな場合は応相談
1.裁判所に提出査定書は鑑定士が行うもの
裁判所に提出する査定書は公的機関に出すことが出来る正式な書類で、不動産の価値を評価するものになります。公的な手続きのときに使われることが多く、専門知識を持っている鑑定士が行います。鑑定士は国家資格で、公的機関に提出する書類を作成出来るのは有資格者のみとなります。不動産売却のときに鑑定士にお願いする査定書の費用は15万円から30万円です。
不動産査定書の内容は大きく分けて3つあり、不動産の詳細情報や評点、査定結果です。詳細情報は建物の名前や所在地、最寄り駅や面積、取引価格や構造、築年数など基本的な情報が載っています。評点は査定項目と結果のことで、どの部分が査定の対象となったのかを示していまさ。それぞれの項目を評点して、総合得点を出すやり方です。査定結果では事前に調べておいたベースとなる金額に適用させて、最終的な結果を導き出します。対象となるのが土地から路線価を、物件なら原価法が用いられます。
2.財産分与や相続に関する査定書は不動産鑑定士が作る
鑑定士か作成する査定書は、財産分与や相続のときにも使われます。財産を親族で分けるときや相続を受けるときに、資産の中に建物があるときに活躍します。基本的に物件の評価額を決めるのは難しく、分割して不動産を分け合うのは困難です。そのときにプロの鑑定士に依頼すれば正確な建物の時価を把握することができ、より平等に財産の分与や相続が出来るのです。
財産分与や相続で使われる不動産査定の書類には決められた雛形がなく、作成する鑑定士によって形式は様々です。数ページ程度の書類の場合があったり、何十ページも作成していることもあります。決まった雛形がないので自由度が高く作成者によってクセがあるので、見る人もある程度の知識が求められるのです。
3.不動産売却を目的とした査定は、不動産屋で行ってもらう無料査定
不動産売却で利用する査定はあくまでもどのくらいで買い取って貰えるのか知るもので、裁判所に提出するものとは違います。あくまでも仲介業務を任せるための目安になるもので、財産分与や相続には関係ありません。多くの会社はサービスの費用が無料で不動産査定を行っていて、土地や建物の様子を見て買い取り価格を決めます。不動産会社と正式に契約を結ぶ前にお願いすることもでき、仲介業者を選ぶときにも役立ちます。インターネット上でも様々な業者がサービスを展開していて、物件や土地の情報を伝えるだけで見積もりを出してくれます。一度にいくつもの不動産会社の査定を受けることも可能で、より多くの査定を少ない費用で受けられるのがメリットです。相場も知ることができ、どのくらいの金額で買い取って貰えるのかの勉強になります。
4.売却目的の査定では鑑定士は使わないが、境界線などの問題がありそうな場合は応相談
裁判所に書類を提出する必要がないときや売却目的だけのときには鑑定士に依頼しないことがほとんどですが、土地の境界線などが曖昧なときには専門家に相談することも重要です。境界線が曖昧なままだと査定する意味がありませんし、隣人とのトラブルに発展してしまう可能性もあります。登記簿謄本に記載されてい?実際の広さと異なることもり、トラブルを未然に防ぐためにも面積を確定させる作業をしましょう。
調査をして貰った後には隣人などと境界線の覚書を作っておいて、確認作業をします。査定書と同じように決められた雛形はありませんが、覚書を作成した日付やお互いの氏名と住所、実印などを付けておくと安心です。覚書があれば正式な数字も分かりますし、誰かに売り払うことが出来るのが良いところです。