2021-05-18
不動産査定 | 手順 | 費用 | ネット | 仲介 | 査定方法 | 種類 | 原価法 | 流れ | 不動産査定書
手元の不動産を売却しようとする場合には、まずはいくらで売れる見込みがあるのかを正確に知らなければなりません。具体的な金額がわからないまま募集を始めても、買取希望者がいつまでも現れなかったり、逆に相場よりも低い価格で売却して損をしてしまう結果となってしまいます。
そこでプロの不動産会社に対して不動産査定を依頼することが必要ですが、査定の具体的な手順や査定方法の種類などが事前にわかれば依頼もしやすくなります。
もくじ
1.まずはwebで簡易査定
2.気になる複数の不動産会社に訪問査定をお願いする
3.気になる査定方法(取引事例比較法、原価法、収益還元法)
4.査定前に揃えておきたい書類とは?
1.まずはwebで簡易査定
不動産査定といえば身近にある不動産会社の店舗に出向いて、スタッフと直接やり取りをする流れを思い浮かべますが、実は最近ではインターネットを通じて家庭に居ながらにして不動産査定を依頼でき、費用も無料のサイトが存在しています。インターネットを通じた不動産査定は、いちいち店舗に出向かずに済むメリットのほかにも、複数の会社に同時に依頼ができ、しかも不動産査定書の提出がきわめて迅速というメリットがあります。
そこでまずはインターネット経由で不動産査定ができるサイトを探して、おおまかな場所や築年数などの必要事項を入力し、不動産査定書の提出を依頼してみるのがよいでしょう。ただしインターネットを通じた査定方法は簡易査定といって、データをもとに机上で割り出した概算の価格に過ぎませんので、実際の売却価格としてかならずしも適切ではないおそれがあります。
2.気になる複数の不動産会社に訪問査定をお願いする
簡易査定による査定方法であったとしても、不動産査定書というかたちで具体的な金額がすぐに示されるのはインターネット経由で依頼した場合の大きな特徴です。通常は数社から結果が届くはずですので、不動産査定書の内容を比較して気になった会社をピックアップし、訪問査定を依頼するのが次の流れとなります。原則として査定価格が他社よりも高いかどうかがポイントですが、仲介手数料目当てで査定価格を不用意に吊り上げている会社もないとは限りません。
金額だけにとらわれず、不動産の何を評価して高額査定に反映させたのかを不動産査定書から読み取って、冷静に判断してみることもたいせつです。訪問査定は簡易査定とは違い、スタッフが実際に現地を調査した上で査定をする方法ですので、立地環境や建物の劣化状況、オプションとなる設備の有無などをチェックし、より正確な価格をはじき出します。このようにして複数の会社から絞り込んだ上で、最終的に仲介を依頼する不動産会社を決めるのが基本的な流れです。
3.気になる査定方法(取引事例比較法、原価法、収益還元法)
不動産査定の手順としては簡易査定から訪問査定というのが基本ですが、そのほかにも査定の種類にもバリエーションがあることを知っておくのがよいでしょう。
取引事例比較法は、過去に行われた地域や面積などが類似している不動産の売買事例と比較して、査定対象となっている不動産の具体的な価値を導き出す方法です。原価法は現在ある建物を再び建築するのにはいくら必要かを計算し、そこから経年劣化などに見合ったマイナス分を差し引いて金額を出す方法です。
一般には不動産のなかでも土地の部分は取引事例比較法で、建物の部分は原価法で評価することが多いといえます。他の種類には収益還元法があり、これは対象の不動産がどれほどの収益を上げられるかを評価する方法です。取引事例比較法や原価法と比べると特殊ですが、たとえば賃貸マンションや商業施設などの収益性のある不動産に用いられます。
4.査定前に揃えておきたい書類とは?
不動産査定をスムーズに進めるためには、査定前に揃えておきたい書類がいくつかあります。まずは運転免許証などの本人確認書類、そして新築や購入の際に受け取った物件の登記済権利書や登記識別情報通知書、固定資産税納税通知書などがあるとよいでしょう。
固定資産税納税通知書がなければ市町村役場で固定資産評価証明書を発行してもらうこともできますが、発行の際には若干の費用がかかります。ほかにも耐震診断報告書やアスベスト使用調査報告書などがあれば、これらを揃えておくと査定価格のアップにつながることがあります。
土地の境界や面積を示した公図や地積測量図、マンションであれば専有面積がわかる図面なども用意できれば望ましいといえます。公図などは法務局でも取得できますが、一定の費用がかかります。また査定結果に満足して実際に仲介を依頼する場合には、これらのほかにも書類が必要となることがあります。