引越し後だいぶ経過してから売却した場合の3,000万円控除

 2014-11-25   3 | 000万円控除 | マイホーム | 売却 | 家屋 | 不動産
★売却した不動産は確かにマイホームか?
 3,000万円控除で一番問題になるのは、売却した不動産が「マイホームの売却」と言えるのかどうかという点です。

 こんな質問を受けることがあります。
 「現在の家に引越ししてきてから1年ほどになりますが、前に住んでいた家を賃貸しようとしてもなかなか借り手がつなかいので、この際、思い切って、売却しようと思っています。」
 自宅を売却した場合は、3,000万円控除が受けられるとのことですが、元の自宅を売却しても3,000万円控除は受けられるのでしょうか?また、元の自宅の近所の人が「自分の家を建て替える間だけ短期的でも、元の自宅を賃貸してしまったら、当然3,000万円控除を受けられなくなりますよね?」

 3,000万円控除は、「居住しなくなった日から同日以後3年を経過する日の属する年の12月31日までの間に売却した場合」には適用するとされていますので、引越ししてから3年目の12月31日までに売却すれば、3,000万円控除を受けられることになります。
 なお、この場合の元のマイホームは、そこに居住しなくなった後でどのような用途に使用していても、居住用の特例が適用されることになっています。したがって、引越しした後、元のマイホームを貸家として貸し付けていたとしても、引っ越し後3年目の12月31日までに売却すれば、3,000万円控除が適用できるわけです。

★元のマイホームを取り壊したら3,000万円控除は?
 ここで注意したいのは、居住用の特例は全て「家屋」を中心に考えているという事です。
 したがって、転居後に元の自宅建物を取り壊してしまった場合、その後、土地だけの売却で3,000万円控除の適用が受けられるかどうかという点については、注意が必要です。
 この場合、家屋を取り壊してから土地のみを売却する場合であっても、その取り壊した日から1年以内に売却すれば、3,000万円控除は受けられることになっています。
 しかし、建物付きで売却する場合は、転居後どのような用途に使用していても、3,000万円控除の対象になるのに対して、建物を取り壊してしまった場合は、取り壊し後の土地を駐車場で賃貸するなど、「貸付その他の用途」に使用した場合は、その時点で3,000万円控除は受けられなくなります。
 なお、家屋を取り壊した後の1年以内の売却は、取り壊し後1年以内にその土地の売買契約が締結されていればよい、ということになっていますので、取り壊した後1年以内に売買契約が締結されていれば、引越しが1年を経過しても3,000万円控除は受けられることになります。
 また、災害によって、滅失した自宅の敷地については、たとえ敷地のみの譲渡であっても、家屋がある場合と同様に扱われます。

Copyright 2013-2024 不動産を査定する.jp