成約に至らなかった物件が短期で成約(不動産売却)

 2015-04-07   マンション | 売却 | 売れない | 投資 | 浦和
スペック
・地域:埼玉県浦和駅から徒歩20分程度、便利ではないが閑静な地域
・物件情報:マンション
・売主の売却事由:40代の男性、中古を購入しリフォームして売却したいという投資目的

◆どんな内容なのか?
 マンションの中古の部屋を買い取、リフォームを加えて、売却するといったサイドビジネスを半年ほど実施していたが、「買い手がつかない」という事例です。

◆短期間で売却できた流れ
 初めて現地を視察した際に不思議に思いました。「どうして、この物件が半年も売れないで残っているのか?」といった感じでした。最寄りの駅からは、遠いとはいえ、角部屋で日当たりも、風通しも問題なく、冬場でも南側の和室では、非常にあたたかく、昼間であれば、照明を必要としません。
 また、一番のお勧めが、眺望です。視界を遮るものも無く、リビングから町全体を見渡せる景色や、春になれば、桜を見ることが出来るという、平均的な収入のサラリーマン家庭であれば、誰もが一度は検討したくなるような物件と言えるでしょう。

 では、そのような好条件の部屋が売り出してから半年経過しても成約に至らないのは、部屋ではなく、価格か販売手法に問題があるのではないか?仲介会社としては、価格をいきなり下げるといった提案をするのは、簡単ですが、「なるべく高い金額で売却したい」という売主さんの意向を尊重すべく、まずは、価格ではなく、「売り方を考えた」そうです。

 この不動産会社の特長は、広告掲載方法を多様化して、物件情報を他の仲介業者にもオープンにすることだそうです。

 まず、販売図面(マイソク)に、「オープンルーム開催業者募集」という告知を行ったそうで、すると数時間で、「オープンルームをしたい」と手を挙げてくれる地方の業者が現れたそうです。この浦和エリアでは、独自の販売網や販売方法を持った地元業者が多く存在しています。今回手を挙げてくれた業者もその中の1社だったそうです。

 週末にオープンルームを開催し、周辺の仲介業者へも情報を拡大していき、半阿鼻開始から2週間程度で、地元の業者が案内したお客さんから申込が入り、その翌日には、オープンルームで見学したお客さんから申込が入ったそうです。2週間で合計2件の申し込みがあったそうです。

 半年間まったく売れる気配のなかった物件が、「情報量を増やす」という基本的なやり方を追求しただけで、人気物件に変貌を遂げたそうです。

 結果的により高い価格を付けてくれた買主さんと契約に至りました。買主さんはこの物件の周辺に住んでいて、できれば、この町で、この風通しの良い、眺望のよい物件に住みたいという目的があった、しかし、インターネットで検索してもめぼしいような物件は、まったく見つからなかったそうで、他の物件の検討を始めた際に、すぐに、この物件を見つけたそうです。
「今まで売り出されていましたか?」という買主さんのシンプルな質問が印象的だったそうです。元々の不動産業者がサボっていたとは申しませんが、情報の拡大という基本的な部分を怠っていたといえます。
 不動産会社と媒介契約して、半年以上経過してまったく、買主からのオファーが無い、オープンルームのオファーが無い場合、安易に値段を下げるというのではなく、まずは、契約している不動産会社が、これまで何をやってきたのか?どういう広告メディアに掲載したのか、地域の不動産会社とのコンタクトは取っているのか?など、定期的に確認するようにしましょう。
 回答が曖昧で、不安を覚えたら、他の不動産会社を検討するというのも選択肢の一つです。売れないのは、物件や価格のせいだけではありません。

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