タワーマンションの魅力とは一体どこにあるのでしょうか?ホテルのようなエントランスや、共用部、コンシェルジュサービス、ジムやプール、スカイラウンジ等、タワーマンションならではの魅力はたくさんあります。 売主がその魅力を最大限にアピールすることは、もちろん、重要ですが、それだけでは高く売るというゴールには遠いです。その理由は、簡単です。マンション売却で一番の競合は実は、「同じマンション内」に存在しているという事です。つまり、買主は、共用部などの良さなどでは判断しません。その住戸固有のメリットによって、最終判断を行います。 特にタワーマンションなどは数百戸と戸数が多いので、常に複数の住戸の売出しがあります。共用部分をほめても、価格には跳ね返らないからなのです。 もちろん、共用部の充実はマンション全体の付加価値向上になりますが、タワーマンションで一番の売りは、「眺望」です。売却で一番苦戦を強いられるのは、「眺望が悪く、日当たりの悪い物件」です。 眺望は同じマンション内でも住戸によってかなり異なると言えます。例えば、東京の豊洲、勝どきなどのベイエリアと言われている所では、レインボーブリッジを一望できる場合もあります。また、ケースによっては、東京タワーと、スカイツリーが同時に見える物件もあります。 また、そういった意味で角部屋などであれば、更に、見える風景は他の部屋とは大きく異なるでしょうし、単純に高層階というだけでも、低層階から見える風景とは全く異なる事でしょう。 タワーマンションではなかったとしても、ある程度の規模を誇るマンションでは、特長もバラバラです。「長く住めば眺望は飽きる」と言う人もいますが、購入を決める判断材料としては最高のインパクトがあります。それだけではなく、現在住んでいる場所の眺望と比較してよかった場合、その感動は大きいでしょう。 人間は、期待していたよりも大きいこと(もの)について、非常によい印象をもつのです。眺望についても、遠くに海が見えるよりは、近くに川や運河が見える方が飽きにくいのです。つまり、眺望の質も評価の対象になるという事です。 ここまで分かれば、あとは、不動産媒介契約をする不動産会社がどれだけのことをしてくれるのか、この自分のマンションの事をしっかり把握しているかがポイントになってきます。 まず、現在売ろうとしている物件のマンションで他の物件がどれだけ存在しているのか?また、それらの物件がどこをアピールポイントとして宣伝を行っているのか?が、重要です。良く過去に同じマンションの事例があります。と言ってくるアホな不動産会社がありますが、そういった内容は必要ありません。過去の事例はあくまで過去の事例で、現在ではありません。地価や相場はいつも変動しています。販売が盛り上がっている時期か、閑散期かなど、別の要因が大きく左右されていることが非常に多く、参考になりません。 あくまで、現在、自分の住んでいるタワーマンション、大規模マンションで販売に出されている物件は、どの物件なのか、金額は幾らか、アピールポイントはどこにあるのか?自分の物件にもあるポイントなのか、それとも、自分の物件の方が良いポイントがもっとあるのか?逆に、ポイントで負けているのか?それを不動産会社は、しっかり売主に伝えてくれているか、これは、高く売ることが出来るかどうかの、最大のポイントと言えるので、しっかり、不動産査定にきた不動産会社にはしっかり、確認していきましょう。 また、確認するにしても、地場の不動産会社だけではなく、中小、大手の不動産会社など、数多くの担当者に会うように、時間に余裕を持って計画を立てていきましょう。担当者個別で、物件を知っているケースもあります。 しつこいですが、タワー型マンションや、大規模マンションは、マンションの設備なども豪華なので目を引きやすいと思ってしまうかも知れませんが、売ろうとしているその部屋の特長、特に眺望など、他の部屋に無い特徴をしっかり把握することが重要です。それが、高く売るための近道であり、第一歩です。