2015-08-17
賃貸中 | 物件 | マンション | 売却 | 売れない
実はマンションなどの売却や査定に置いて、賃貸中の物件の場合は、高く売ることが難しいと言われています。その理由は以下の通りです。
①、買主が自ら居住用として購入する「居住用物件」は住宅ローンを使用することが出来るが、買主自身は住まないで、誰かに賃貸料目的に貸す物件である「投資用物件」では、住宅ローンを使用することが出来ず、投資用ローン(事業用ローン)扱いとなります。
②、物件の評価方法が異なる。居住用物件は、「近隣事例比較法」による評価だが、投資用物件は「収益還元法」による評価となる
投資用ローンの金利は非常に高く、融資額もせいぜい売買価格の70%程度です。住宅ローンであれば、物件価格の100%借りられる場合もあります。
手持ちのマンションを売るか貸すか迷っている人は、貸した場合は借り手(テナント)が出ていくまでは、高く売れないと思っておけば間違いありません。居住用としてよい価格で売るためには、借り手が退去した後に、賃貸の募集をしない事です。借主の入居させないようにしましょう。
独身用や夫婦2名用のような小さいマンションであっても、物件の面積が40㎡以上あれば、住宅ローンを利用することが可能な物件です。投資用ではなく、なるべく居住用として売り出したいところです。賃貸していたら、解約するまで待った方が絶対に良いです。実際の手順については、以下の通りになります。
①、賃借人から解約予告通知書を受け取る
通常は1か月前、もしくは2か月前に通知をする賃貸借契約書になっているのが通例です。念のため、賃貸借契約書を確認ください。
②、賃借人が実際に退去して、原状回復を確認する
管理会社に任せている場合は、原状回復の見積もり、オーナー負担の金額割合を計算してくれます。
①のタイミングで、「いくらで売れるのか?」の机上査定を依頼してください。不動産会社に部屋の中を見てもらうのは訪問査定、賃借人退去後でも構いません。また、いろいろなサイトで、売却予想価格を知ることが出来ますので、このようなツールをりようして大まかな価格感をつかんでおくのもよいでしょう。
◆現在、賃借中の借り手(テナント)に売ってしまうという方法もある
先述の部分で、「賃貸中物件を高く売ることができない理由は、買い手が住宅ローンを利用できないから」という話をしました。しかし、これを解決する為の攻略法も存在しています。
それは、現在あなたの物件に住んでいる借主(テナント)に売るという事です。借り手(テナント)に売るという事です。借りては自分で住む訳ですので、居住用での購入となり、住宅ローンが利用できます。ポイントは物件の面積が40㎡以上(銀行によっては30㎡でも可能)であることです。いわゆる「ワンルームマンション」では難しい、と思ってください。
借り主の立場で考察してみると、月15万円の賃料を支払っていると仮定した場合、賃料と同額の支払金額の住宅ローンを借りるとなれば、5,000万円程度のマンションを購入できるという事になります。
購入すると、管理費や修繕積立金を支払う事になるので、賃料と同じ金額のローンを組む訳ではありませんが、一般的に同じ賃料を支払うよりも買ってしまったほうが月々の支払額は減ります。
賃料の方が住宅ローンよりも安かったら、誰も住宅を買わなくなってしまいます。借り手に売却することは、売り手・買い手にとってメリットがある提案なのです。
いずれにしても、現在賃借に出している、貸している物件に関しては、一旦、借主に退去いただいた後に売却することが重要であることはご理解いただけたかと存じます。高く売れないばかりか、買主が付きづらいという問題があります。