2015-10-05
不動産査定 | 不動産仲介業者 | 相場 | 査定額 | 高額査定
マンションなどの不動産を売却したいと言った際に、売却の為の営業活動を一手に行ってくれる不動産会社を選ぶのは、大体皆様、初めての人が多いので、色々、気になる点があると思います。
ここでは、特に気になるであろう「不動産会社が出してくる査定価格は相場通りの金額を提示してくれているのか?」これが、最初の疑問ではないでしょうか?
では、裏付けを持って見ていきましょう。
◆不動産会社が出してくれた査定価格は相場よりちょい高
不動産を売却するには、いくつかの不動産会社に査定してもらいます。しかしながら、ここには、ルールが存在していて、委託できる会社は1社に限られます。この契約を媒介契約と言いますが、この媒介契約は複数の会社と同時に結ぶこともできますが、そうなると、どの会社も販売活動が適当になり、しかも、不動産会社には、売主に対しての営業活動の報告義務がなく、専属での契約がお勧めです。専属契約であれば、不動産会社は販売活動に精を尽くし、営業過程の報告義務も定期的にあり、しっかり、拘束でき、現在では、大部分の不動産の売却活動では、1社との媒介契約が一般的になっています。
ですが、1社ともなると、どの会社に営業活動を委託すべきか、迷いますよね。
売主さんの心情としては、少しでも、高く売却してくれる不動産会社に委託したくなってくるのは、当然のことです。
色々な不動産会社からの営業や、自宅のポストに入ってくるチラシや、新聞の折り込みチラシなどを見ていくと、自分の物件の相場が見えてくるのですが、例えば、売ろうとしている物件の相場が5000万円のマンションだったとします。その上で、複数の不動産ン会社からの査定を出してもらったとします。ある会社からは、「当社の査定では5200万円で販売したいと思います。」と言われ、別の会社からは「5000万円で販売します。」と言われれば、当然、人情として5200万円で査定してくれた会社に依頼をしたくなりますよね?
ただし、ここで気を付けなければならないのは、不動産会社の査定は、他の車などの査定とは違うという事です。車の場合の査定は、その中古車を扱う会社が購入する査定ですが、不動産の査定は、買うのは、その不動産会社ではなく、別の人です。査定を出してくれた不動産仲介会社が購入するわけではありません。
不動産仲介会社は自分が購入するわけでは無いので、他の不動産仲介会社よりも、良い査定を出して、まずは、とにかく媒介契約が欲しいという観点で営業活動をしてきます。だから、高値で査定してきます。
不動産仲介会社からすれば、競合がいるので、高い査定を出す事で、売主さんの心をつかみたい。1円でも高額査定をして、媒介契約を取ろうとします。
ですが、疑問が沸きますよね?媒介契約をしたとしても、その不動産会社が利益を得られるのは実際に売却が成立して初めて、利益を享受できるわけです。ここからがカラクリの始まりです。
どうなるかと言えば、高額査定した会社の全部がそうだとは言いませんが、大体の事例として、売却期間が始まって、大して営業活動もしないで、提案もしてこないで、ある日突然、「タイミングが悪い」、「近い場所に良い物件がある」など適当な理由を付けて、売却金額を下げましょう。といったような、ディスカウントを提案してきます。媒介契約は一定期間、売主を拘束してしまう内容なので、結果として、媒介契約の期間が切れるのを待って、別の不動産会社と再度、媒介契約を行うか、ディスカウントの提案を飲むといった選択肢しかありません。もし、ディスカウントを飲んだとしても、その金額で決まるとも限りません。
いずれにしても、高額な査定を出してきた不動産会社には、なぜ、高額なのか?他の会社の査定と異なるのか?その根拠を明確にしてもらいましょう。その地域の営業チャネルに自信がある会社なのか、他の不動産会社にも強いコネクションがあるのか、そういった意味を込めて、もし、そういった理論武装の無い見積もりであれば、他の査定会社もそうですが、査定額を割引して考えると、安くなってしまった場合のケースも想定して、1割から2割程度、見積もり内容は営業活動の為に、不動産査定会社が、「盛っている」と考えた方が自然です。