2015-11-02
両手仲介 | 値下げ | 不動産仲介会社 | 媒介契約 | 見直し
売主が自分の持っているマンションなどの不動産の販売活動や営業活動を委託する契約を不動産媒介契約と言いますが、この不動産媒介契約を結ぶと、不動産仲介業者は売主に定期報告に訪問する義務が生じます。
定期報告では、どういった営業活動を行ったのか、どういった買主候補が出てきているのか、近隣の販売状況などの詳細な報告を受けることが出来、さらに、今後どうしていくのか?どういった営業活動を行うのか?内見の予定があれば、内見日までにどういった対策をその部屋に行っていくのか?といったような施策に関しての打ち合わせなども、その定期報告で行っていきます。そもそも、定期報告でこういった打合せが無かったというようであれば、媒介契約した不動産会社の変更なども検討した方が良いです。
さて、そんな定期報告のミーティングですが、媒介契約を結んでから3か月程度経過した頃、特に何の営業進捗も無いケースでありがちですが、急に不動産の販売価格を下げませんか?といったような意見が不動産会社の営業マンから飛び出すことがあります。
その不動産会社の営業マンが、査定して出した販売価格にも関わらず、急に、値下げの交渉をしてきた。これは、怪しいです。基本的には、その意見は無視した方が良いですし、不動産会社の変更を検討した方が良いかもしれません。
販売価格を下げたがる不動産業者は、販売営業活動をおざなりにし、両手仲介を検討しているケースが多いという事です。両手仲介とは何か?買主側には、気づきにくいのですが、売主は、不動産の売却が成立すると、手数料を不動産仲介会社に支払う必要があります。しかしながら、両手仲介のケースであれば、売主だけではなく、買主からも同等の手数料が入ります。不動産会社からすれば、両方から仲介手数料が入るのであれば、販売価格を下げても、大きな利益になります。
営業活動をがんばるより、価格を下げて、購入されやすくした方が効率も良いという訳です。
これでは、不動産会社に営業活動や、販売活動のお礼として支払う仲介手数料が馬鹿らしくなりますよね?
ですが、両手仲介をしているかどうかなんて、その不動産会社に勤務している人でしかわかりません。まさか、営業マンが自ら、当社は両手仲介をしていますなんて、言う訳もありません。
そこで必要なのが、不動産会社と媒介契約する際に確認しておくべき内容があります。また、すでに契約してしまっている人には、営業報告の際に確認しておくべき内容があります。いくつか、確認しておくべき事項を以下に記載していきますので、気になるようであれば、実際にその不動産会社に確認するか、出来ていないと完全に判断できれば、解約、他の不動産仲介会社に変更されることを推奨します。
まず1点目は、販売計画です。どういった内容で販売していくのか?不動産の売却希望物件が出てくると、それは、レインズという全国の不動産業者が閲覧することのできる情報サイトに掲載されます。両手仲介の場合、掲載していないという悪い例もあります。掲載ページを印刷した者などを提供してもらうようにしましょう。また、掲載ページもそうですし、新聞の折り込みチラシ、ポスティングのチラシなども同様で、その物件のポイントがしっかり掲載されているか確認しましょう。印刷が白黒ではなく、カラーで掲載されているか。物件の画像、間取りなどの情報も掲載されているか。アピールポイントが掲載されているか等です。また、ホームページを持っている不動産仲介業者であれば、そのホームページにしっかり掲載されているかといった点です。そもそもホームページを持っていない不動産会社などは契約するべきではないのですが…。
また、2点目は、営業活動の内容です。上述の通り、ポスティングやチラシの配布は当たり前です。そのチラシを見せてもらうだけではなく、いつ、どの区域に配布したのか?どれだけの人にアプローチしているのか?また、周辺の不動産会社にもしっかり営業しているのかどうか?といった点です。
こちらがなされていない。または、こういった販売計画の進捗を報告できないといった不動産仲介業者は、両手仲介の疑いがあるので、契約に関しては見直した方が良いでしょう。査定の段階で一番の高額の査定を出していない業者だったとしても、こういった計画がしっかりできている不動産仲介業者の方が圧倒的に信用できます。
また、査定が高額な場合は、後で値下げ交渉すればよいといった割り切りで、営業してきているケースもありますので、高い場合は高い理由があります。独自のルートがあるとか買主がいるといった曖昧な理由はよく使われれる営業手法ですが、絶対に騙されないでください。買主がいるのであれば、スグに決まりますよね?どんな人なのか、具体的に確認してみましょう。そんな人はいません。独自ルート、そんなものはよほどのことが無ければ、あり得ません。大手であっても地場の不動産会社であっても、最終的にはその会社の営業努力で成果を上げています。