長年連れ添った妻も不動産の名義人にしたい場合

★結婚20年以上なら、2110万円までの贈与税はかからない
 「贈与税の配偶者控除の特例」とは、婚姻期間が20年以上の配偶者からマイホーム(自分が住むための家屋や敷地)またはマイホームを取得する為の資金の贈与を受けた場合、贈与を受けた住居や敷地、または、マイホームの購入資金から2000万円の控除が受けられるという制度です。
 贈与税には、元々110万円の基礎控除がありますので、実質的には2110万円(2000万円+110万円)までの贈与については、贈与税がかからないことになります。

★配偶者控除を受ける為の5つのポイント
 贈与税の配偶者控除の特例の適用を受ける為には、次の①から④の要件を満たして、⑤の申告書を提出しなければなりません。

①	婚姻期間20年以上の配偶者からの贈与であること
婚姻期間は、婚姻の届出書を提出した日から、贈与のあった日までの期間で判定されます。また、この特例は、内縁関係の場合は適用されません。

②	贈与を受ける財産が、居住用の不動産または住居用不動産を取得するための金銭であること
居住用不動産の贈与は建物のみ、敷地のみでも構いませんが、敷地のみの場合には、その敷地上の建物の所有者が贈与を受けた者の配偶者か同居する親族でなければなりません。また、敷地には借地権も含まれます。

③	贈与を受けた翌年3月15日までに住居址、その後も住み続ける予定である事

④	同じ配偶者から過去にこの特例の適用を受けていない事

⑤	贈与税の申告書を提出すること
贈与する居住用不動産または、建築資金が2110万円以下であるため、贈与税がゼロとなる場合であっても、申告が必要です。

★現金贈与と不動産贈与はどっちが得?
「今まで住んでいた自宅を売却して、新しい自宅に買い換えます。今までの自宅は全部、自分名義でしたが、新しい自宅は将来の相続税のことも考えて、出来る限り妻の名義にしたいと思っています。結婚20年以上の夫婦の場合は特例があると聞きましたが、どうすれば税金がかからずに一番多くの妻の名義にできるでしょうか?購入する新しい自宅は土地建物で7000万円の予定です。」と言うような相談のケースを紹介します。

 この場合は①購入する時に贈与して初めから夫と妻の名義にする方法と、②まず夫名義で購入して、しばらくしてから土地・建物を妻に贈与するという2つの方法が考えられます。
①	の現金で贈与する方法だと、贈与税非課税枠が2110万円なのので、土地・建物の名
義は「7000万円分の2110」を妻名義にするのが、贈与税のかからないギリギリの範囲となります。
 それに対して②の不動産贈与だと、7000万円で購入した不動産の贈与の際の評価額(相続税評価額)はおおよそ購入代金の50%~70%ぐらいなので、たとえば評価額が5000万円だとすれば、「5000分の2110」が贈与税がかからずに妻名義にできるギリギリの範囲となります。
②	の方法のほうがたくさん贈与が出来て得のような気がしますが、土地や建物を贈与するという事は、不動産の名義変更を伴いますから、その際には登録免許税や不動産取得税が課税されます。贈与税はゼロになっても、これらの税金はゼロにはなりません。一般的には、数十万円の費用がかかることもあります。このことを踏まえて、どちらにするか検討してみてください。
 なお、自宅を売却して、新たな自宅を購入する際に「買い替え特例」を利用する場合は、買い換えた自宅を本人(夫)名義にする必要がありますので注意してください。

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