土地・建物の売却益は分離課税される

 2014-11-12   土地 | 建物 | 売却 | 譲渡 | 課税
★資産を譲渡したときの所得が「譲渡所得」
 土地や建物などを「売る」ことを、税法上の言葉では「譲渡する」といいます。「譲渡所得」とは、モノ(資産)を売って得た利益(所得)と思えばよいでしょう。
 ただし、棚卸資産を売却した場合は、譲渡所得にはなりません。棚卸資産とは商売用の売り物のことなので、たとえば、自転車屋さんが自転車を売ったり、不動産業者が売り物の土地や建物を売った場合は、譲渡所得ではなく「事業所得」となります。
 譲渡所得となるモノ(資産)には、土地、建物、車両、宝石などのいわゆる有形のものから、借地権、借家権、ゴルフ会員権、特許権などの無形のものまで、色々存在します。
 なお、譲渡所得が発生する譲渡には、通常の売買のほかに、「交換」や「代物弁済」などさまざまな形態があります。これらは分かりづらいと思いますが、例えば、土地を土地とを交換したといった場合は、自分の所有する土地を相手に渡して、現金で決済する代わりに相手の所有する土地で決済するわけですから、相手の所有する土地の価値で売却したのと同じことになります。
 また、代物弁済は、たとえば、1000万円の借金をしている人が、1000万円の支払いに代わって、自分の所有する土地を債権者に渡して借金を帳消しにする行為ですから、帳消しにした借金の額で売却したのと同じ事になるわけです。

★土地、建物の売却による所得は分離課税が適用される
 所得税は、総合課税が原則ですが、譲渡所得のうちでも土地や建物の譲渡による所得は「分離課税」とされています。
 分離課税と総合課税の違いは以下の通りです。

【「総合課税」と「分離課税」の課税方法の違い】
◆課税方法1、総合課税
給与所得、事業所得、譲渡所得(土地・建物以外)などを合算して、その合算した合計所得をもとに、一般の超過累進課税率を適用して税額を計算する課税方法
◆課税方法2、分離課税
譲渡所得(土地・建物等)を、総合課税される他の所得と区分して、譲渡所得だけに特別の税率を適用して税額を計算する課税方法

なお、譲渡所得のうち分離課税とされる土地・建物等には、借地権や耕作権などの土地の上に存する権利が含まれるとともに、建物付属設備や構築物も含まれます。ただし、借家権は土地・建物等には、含まれません。

Cf.)総合課税の場合の累進課税率
【所得税の速算表】
・課税所得金額が195万円以下の場合
課税所得金額×5%
・課税所得金額が195万円以上330万円以下の場合
課税所得金額×10%-9万7,500円
・課税所得金額が330万円以上695万円以下の場合
課税所得金額×20%-42万7,500円
・課税所得金額が695万円以上900万円以下の場合
課税所得金額×23%-63万6,000円
・課税所得金額が900万円以上1800万円以下の場合
課税所得金額×33%-153万6,000円
・課税所得金額が1,800万円以上の場合
課税所得金額×40%-279万6,000円
※住民税は一律に課税所得金額×10%
速算表は税額計算を簡単にするための表です。
たとえば、課税所得金額が500万円の場合は次のように計算します。
500万円×20%-42万7,500円=57万2,500円

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