マンションを売却したい!買主の立場になって販売戦略を!

これから売り出す予定のマンションを購入してくれる人、つまりは、中古のマンションを購入する人の購入理由を考える事が、売却を成立させるヒントを導き出します。
不動産査定の依頼を不動産各社にお願いすると、当然ですが、各社から営業担当がやってきます。査定の見積もり段階になったら、是非、「購入される人のターゲットを教えてください。」という質問を投げかけてください。
この質問は、売却戦略をしっかり考えているのか?安心して任せることができるのか?といった大きな判断材料になります。この質問に対して、もし、営業マンから回答が得られなければ、どんな有名な大手の会社であっても、お断りされた方が良いでしょう。
恐らく、売る側からすれば、買主さんの希望や関心などには、興味が無いでしょうが、どれだけ重要な事か、ご理解いただき、以下御確認下さい。
買主が中古マンションを購入する理由は、大別して2種類あります。

1、新築を購入するより、安い金額で購入できる
2、そのエリアに住みたいから(地域重視)

では、それぞれ、上記2点を詳しく説明していきます。

1、新築を購入するより、安い金額で購入できる
中古の物件は、同様のエリアの新築と比較して、割安であることが一般的です。
ですが、「新築が良い」と新築にこだわるのであれば、希望するエリアを拡大して探せばよいだけです。少しだけ都心から遠くに行けば、同じ予算で新築を購入することが出来ます。また、部屋の広さを少なくしたり、狭くする、1階を選ぶなどすれば、新築でも価格の安いマンションを購入することが出来ます。
そういった事をしないで、あえて、中古物件を購入する人は、「エリア」、「広さ」、「間取り」などを妥協せずに、購入したい人であると言えます。
 新築マンションの豪華なモデルルームや、キレイなパンフレットに惑わされることなく、シビアに物件を見極めて購入しようとしている人と言えます。
 それだけ、厳しい目を持っている人たちであると、知っておくと良いでしょう。

2、そのエリアに住みたいから(地域重視)
 中古のマンションに住む最大の理由が「地域」です。「このエリア限定!」で探している人はたくさんいます。地域を限定すればするほど、新築、中古を含め、売出物件が少なくなるため、必然的に予算を上げざるを得ないことになります。売主にとっては、強気の価格設定ができる買い手という事にもなります。
 また、押さえておきたいのが、学校の「学区域」です。特に、小学校は学区域が細分化されているため、より狭い「地域」となります。
 例えば、小学校1,2年生の子供がいる家庭では、2人目ができたからと言って、住み替えで転向させるというのも大変です。周辺のコミュニティも形成されているため、学区域内での住み替えを選ぶ傾向にあります。
 そうなると、売り出した物件を地元周辺に住んでいる人が購入する可能性が高いという事になります。毎日のように配られる近隣へのチラシは、そういう意味で効果的です。
 ですが、もちろん良い事ばかりではありません。このケースはファミリータイプである3LDK以上でなければ効果が少ないとも言えます。子供が2人いる4人家族がどんか間取りを好むか?と、イメージしていただければ、お分かりだと思います。

◆その地域への愛着で買う人もいる
 エリアにこだわって選ぶ理由として、学区域以外では2点あります。

①、地域重視
 現在、その区域に居住している。または、実家が周辺にある人
②、憧れのエリア重視
 同様のエリアに住んでいる人で、現在賃貸住宅に住んでいるが、家賃負担と受託ローンを比べて、「買ったほうがトク」という動機で購入に踏み切ることは多いモノです。
 賃貸で2LDK以上に住んでいると支払う賃料の総額が高く、家計を圧迫しますが、住宅ローンを利用して購入することで、賃料よりも安く広い部屋に住むことが出来ます。結婚や第一子を出産といったタイミングで購入する人も多いです。
 「昔住んでいた」「実家に近い」といった理由でその地域の物件を買う人も少なくありませんが、どちらも、学区域に比べれば、「このエリアにしなくてはいけない」という動機は薄く、その地域に対する嗜好の度合いに依存します。
 ②の憧れエリアは、よく雑誌などで言われる「人気エリア」と言われている地域です。関東圏ですと、港区、中央区、千代田区の都心3区だけでなく、渋谷区、新宿区、文京区の山手線圏内のエリア、世田谷区、品川区、大田区、杉並区などの高級住宅街エリアや、都心部には、人気のエリアが多くあります。元々人口が多いエリアではありませんので、地縁のある人のほうが、むしろ少なく、住んでみたい憧れをもって流入している人の割合が多いエリアです。
 一方、郊外のエリアに行けば行くほど、憧れのエリアは減っていく事になります。武蔵野市吉祥寺、川崎市宮前区などは人気エリアと言えますが、いずれもピンポイントであり、面積は狭くなります。
 郊外に行けば行くほど、地域重視タイプの買い手が増えてきます。
 買い手はファミリー層が多くなるので、郊外では面積が小さいタイプの物件は成約しづらい傾向になります。

◆人気のエリアは高く売れる可能性が高い
 新築のマンションであれば、販売先のデベロッパーが大量の広告予算を確保していますから、物件から遠く離れたエリアにまで新聞折り込みチラシが入ってきます。ですが、中古の販売は、チラシ配布の範囲が狭くなります。そのため、「憧れのエリアに住みたい!」という人は、インターネットを活用して物件を探すことが多くなります。
 中古マンションの価格はいつも変動しており、それぞれの価格設定は売り手(および仲介会社)の判断によりますので、高い物件もあれば安い物件もあります。
 仮に、その人が気に入った物件が、そのマンションのこれまでの過去取引事例と比較して高かったとしても、自分の予算内で収まっていればいいのです。
 予算内で間取りなど希望の条件がそろっており、納得すれば、購入するわけです。インターネットで憧れのエリアの物件を探している人は、「昨年の今頃は3,500万円だったのに、今は4,000万円になっている。悔しいから買わない」とは思わないものです。これは、地元エリアで物件を探している人に多い感想です。
 地元に長く住んでいる人は、「この周辺の物件はいくらで売れている」という事を良く知っています。過去の事例をよく分かっているため、「このマンション、前に1回、売り出されていた」「あの時よりも、高くなっている」と、つい、思われてしまいます。
 値上がりしていると、何だか損をしたような気分になってしまいます。
 「憧れのエリアに移りたいから物件を探している」という人は、現在の物件の価格が自分の予算以内であれば、買うので、「以前の価格が安かったから買いたくない」といった発想は出てきません。よほど、長い期間見ていた人というのも珍しいです。
 東京都で言えば、相場より高く売りやすいのは、都心と城西、城南エリアです。東横線、田園都市線、小田急線、京王線、中央線といった人気の路線、人が他の地域から流入してくるようなエリアです。
 逆に、相場よりも高く売ることが難しいエリアは下町で、城東、城北エリアです。もちろん、個別の物件によっては、異なりますが、エリア全体的な話です。このエリアは地元志向が高く、「賃貸に住んでいるけれど、子供が出来たので、この近くで大きい家に住みたい。」と言う人が多いので、インターネット広告は効果が弱いという傾向にあります。
 郊外になると新築も安くなります。新築の価格と中古の価格の差が10%もあれば「けっこうな開きがあるな」と思ってしまいますが、実際に新築の3,000万円と中古の2,700万円といったような差であれば、新築を購入するでしょう。城東、城北エリアは、新築も安いということもあって、中古物件が高くはなりにくいのです。
 以上の事は、あくまでも、この地域の一般論です。これを言われたところで、売主さんとしては、どうしょうもありません。
 ですので、相場より高く売りにくいエリアであれば、それを知ったうえでいかに高く売るかが大事なポイントとなるのです。

★売りにくいエリアで高く売る方法
 ホームページ、ポータルサイトなどのインターネット広告の効果が弱いエリアで売る際の方法としては、「地元でいかにお客さんを探すか」という点に特化することでしょう。地域に根付いているような不動産会社の営業力を借りて、一軒一軒電話して紹介してもらうといった事が大切になります。
 他からの流入が少ないエリアでは、チラシのポスティングを繰り返し、特に同区域の同じ学区内で重点的にポスティングを実施します。
 それに加えて、地元の不動産会社複数社に、「うちが売り出している物件のオープンルームを、来週の土日でやって下さい。」と依頼します。良心的な不動産会社であれば、両手仲介をしません。ですので、売主側の仲介としてお声掛けをしていきます。オープンルームを開催する会社は事前にチラシ広告を行い、当日は営業マンを現地に派遣してくれます。お金も時間もコストが発生するので、媒介契約した会社だけでは実施が難しいので、色々な会社に開催の依頼します。
 ですので、特に、両手仲介をしている不動産会社ですと、買主からも手数料を貰うので、自分の会社で買い手を見つけることが仕事になるので、複数の会社に依頼することはありません。仲介手数料無料という不動産会社、つまり、買主側から手数料を貰う会社も同様です。売主から仲介手数料を貰う会社と契約することを推奨します。こういった地域での販売に関しては、特に、媒介契約する会社を選ぶ必要があると思われます。

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