不動産売却の際の必要書類、住所変更登記

不動産を売却する際には、登記手続きをする必要があります。登記というと、買主側だけの手続きと思われる方もいるかもしれませんが、売却に際しては、買主だけではなく、売り主も協力して登記の手続きをしなければなりません。不動産登記の業界用語的になりますが、売主のことを登記義務者といい、買主の事を登記権利者という言い方をします。
 つまり、売主には、義務が発生するという事です。
 不動産登記法という法律があるのですが、買主と売主を比較すると、売主の方が手続きの難易度は高く、面倒にできており、不動産詐欺などの対策もあり、取り扱う法務局では、厳しいチェックが発生します。
 所有権の移転などはわかりやすい事例と言え、買主は住民票と三文判で事務手続きが完了するのに対して、売主には実印、印鑑証明が求められます。
 売主は販売活動期間だけも大変なのですが、決まれば、決まった手続きが面倒だということをまずは、ご理解ください。
 もちろん、書類に不備があれば、法務局は受付をしてくれません。事前に司法書士が書類を確認します。ですが、その書類の中には、確認に時間を要するものもあり、注意が必要となります。いくつかの事例を紹介していきます。


1、住所変更手続きが完了していない場合
 不動産を購入した後に、本来であれば、購入した物件の住所を登記するのですが、何かの理由で、登記した住所と居住している現在の住所が異なるケースがあります。たとえば、購入後、転勤などの一時的な理由で、他の場所に引っ越して、住民票を移してしまったり、町の統廃合などで、登記の変更手続きを怠ってしまった場合、その期間中、所在地にいなくて、手続きができなかった場合などが考えられます。
 いずれにしても住民票を移すという手続きや、役所に足を運ぶ必要もありますし、手数料も発生するので、面倒になって、おざなりになってしまうといったケースが一番の原因に挙げられます。
 転勤や転居を繰り返してしまっていた場合は、その経歴をすべてつながるように、転居した地域の役所を回って、転居履歴を証明する必要も出てきます。転居の回数だけ書類が増えてきます。転居して、実際と異なる場所に居住していることになっていれば、その地方公共団体に対して、除票という住民票の削除をしてもらう必要もあり、時間と費用が掛かるので、販売が確定しそうなタイミングで、住民票の確認などもしっかりしておくことが必要です。早めに行いましょう。
 もし、海外転勤をしていた場合はかなり厳しくなります。一度、日本での住民票を失っており、海外現地の住民票が交付されており、現地の大使館などで、除票の手続きをしてもらう必要があります。これば、各国ごとに、手続き内容が異なるので、時間もかかるでしょうし、もし、海外暮らしを途中で経験されている場合は、さらに要注意です。

2、相続登記が終わっていないケース
 先ほどの住所変更手続きのケースもそうですが、いずれにしても、売却する物件の登記と、売却する人物の登記上の住所が一致していることが重要です。
 仮に、売却物件を相続で取得した場合では、被相続人から相続した人に名義変更しなければなりません。これを相続登記という言い方をします。
 戸籍謄本や遺産をもらう権利のある全員との遺産分割協議書の作成とそれぞれの実印が必要になってきます。つまり、相続を受ける権利のある人すべてと協議をする必要が出てくるという事です。売却となれば、お金が発生するので、揉めることも多く、できれば、販売活動をする前に、名義変更は済ませておくことを進めます。
 売却が決まる手前で、他の相続人の反対にあってしまって、結局売れないというケースも実際にあります。

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