不動産を売って損をしたら譲渡損失繰越控除を利用する

 不動産を売却して購入時より利益が出れば一番良いのですが、なかなか、そうはいかないのが不動産の売却です。バブル期などは一戸建て住宅やマンション購入時から時間の経過とともに、地価が上昇して、売却益を得るといった資産としての価値に注目され、競ってローンを組んでの不動産の購入ラッシュがありました。
 しかしながら、近年では、不動産を買い替えるために売却したとしても、購入時以上に地価が上昇していることも少なく、建物自体が時間とともに、劣化していくことなどから、資産価値が低下し、購入時以上の金額で売れることは珍しく、損をすることの方が多く、マイホームの買い替えにおける物件の売却時に、損が出てしまった場合、税金でその損失分を補ってくれる制度があります。これを「特定の住居用財産の買い替えの譲渡損失控除」と言います。

 「特定の住居用財産の買い替えの譲渡損失控除」すごい長い項目名ですが、これを適用することで、住居用の不動産の買い替え時に、もともと所有していた不動産を売却した際に生じる、購入時と売却時の差額で損失が出た場合は、税金で補てんを行ってくれます。

 現在の日本に状況では、購入時よりも高額で売却できるという事はかなり珍しく、こういった制度があるので、買い替えを検討していて、不動産の査定の結果や販売価格などが、購入時より値下がりしているようであれば、是非、検討しましょう。この制度は、売却時の売買金額と比較して購入時の金額よりも安かった場合すべてに適用されるわけではなく、条件があるので、条件を紹介します。

「特定の住居用財産の買い替えの譲渡損失控除」の売却する物件につく条件
1、借り入れがある物件であること(事前に住宅ローンを全額返済してしまっていると受けることができません。)
2、平成16年1月1日以降平成21年12月31日の間に所有期間が5年を超えている物件
3、所有者が住んでいる物件、または、住まなくなってから3年後の12月31日までに売却した物件であること

 また、購入する物件にも条件がつきます。
1、売却した年の1年前から2年間
2、建物の床面積が50㎡以上の自分の居住用の物件であること
3、10年以上の住宅ローンを組んでいる物件であること

 上述の条件にあてはまる物件(その他の条件もありますが)のケースであれば、損をした部分に関して翌年の所得から損益として損益通算をすることが可能になります。初年度で控除しきれないといったケースであれば、最大3年間の控除を認めています。


 また、上記は、買い替えの時の損失を税金が負担してくれるといった内容でしたが、買い替えではなく、単純に売却しただけのケースでも税金での控除を受けることができます。
これを「居住用財産の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例」と言います。
 ですので、買い替える物件の条件などは存在しません。売却する物件に条件がつきます。また、もう1点、所有者がお金持ちかどうかという事で、年収3000万円を超える人の場合は、控除の対象外になるという事です。
 また、親族に売却した場合は、控除対象ではなくなりますので、ご注意ください。
 「居住用財産の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例」の条件で特筆すべき点だけをまとめました。ご参照ください。
1、平成16年1月1日から平成21年12月31日の期間に所有期間が5年を超える物件であること
2、自分が住んでいる物件、もしくは住まなくなってから3年後の12月31日までに売却した物件
3、年収3000万円以下の所有者
4、親族以外への売却であること

 こういった事例以外でも、控除対象となる物件があります。売却先が区画整理事業などに売却した場合や、マンション用地や一戸建て用地など大きな土地を不動産業者などに売却した場合などには、特例がついてくるので、該当される場合は確認してみてください。

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