不動産オークションという選択肢

 マンションや一戸建て住宅などの不動産を持っているものの、転勤や買い替えなどの何らかの事情で手放さざるを得ない場合には、地域にある不動産会社と媒介契約を結び、売却先を探してもらうのが一般的なあり方です。
 しかし売主の立場としてはできるだけ高い金額が決まることが重要ですので、こうした一般的な方法以外にも、不動産オークションにかけることで、より高値での売却を模索するという方法があります。人気物件であればこのような方法を採用するメリットは大きいと見られます。


もくじ
1.通常の媒介契約は売主と買主が1対1
2.不動産オークションなら売主主導で数多くの買主とのやり取り
3.販売価格は決めないオークションだから勝手に上がっていく
4.最終的に売るか売らないかは売主判断


1.通常の媒介契約は売主と買主が1対1
 不動産会社と締結する媒介契約は、いうなれば不動産会社がチラシやインターネットなどで物件の宣伝をすることで買主の候補を見つけてきて、その人との交渉によって最終的な売買成立に至るという、売主と買主の1対1の関係をつくるための売却方法です。
 もちろん物件に興味をもって不動産会社にコンタクトを取ってきた人が何人も現れる可能性はありますが、結局はそのなかから条件のよい人を選んで交渉をすることに変わりはありません。
 この方法ではじっくりと相手と交渉するなかで売却金額を含めた有利な条件を引き出すことは可能ですが、逆にいつまでも交渉がまとまらずに貴重な時間を無駄にしてしまうことがありますので、いくら一般的とはいってもメリットばかりとは限りません。


2.不動産オークションなら売主主導で数多くの買主とのやり取り
 このような従来の媒介契約のデメリットを補うための方法として不動産オークションが考えられます。
 不動産オークションといえば、かつてはプロの不動産会社が有望な収益物件などを選ぶための場として機能していましたが、最近ではそうでもなくなっています。特にインターネットが各家庭レベルにまで普及し、あらゆる物品やサービスをインターネットで売買するしくみが整ったことが大きいといえます。
 一戸建て住宅やマンションのような不動産であってもその例外ではなく、不動産会社を通さずに売主主導で買いたい人を多く募り、一度に全国各地にいる複数の相手とのやり取りができるようになりました。このしくみを上手に使えば高値での売買成立も夢ではありません。


3.販売価格は決めないオークションだから勝手に上がっていく
 従来の媒介契約による方法では、最初に不動産会社の査定を受けて、その査定結果を踏まえて売出価格を設定しチラシなどでの販売促進活動を行うという順序が決まっていました。
 そのためいくら売主と買主との交渉次第とはいっても、最初の売出価格よりも高くなることはまずあり得ず、どちらかといえば値引きの幅を小さくして利益を確保することが売主の関心事だったのは事実です。
 ところが不動産オークションの場合には、当初から売主側で販売価格を決めておくのではなく、入札をする側にあたる買主が妥当と考える金額をオファーして、そのなかの最高値を獲得した人と売買成立に至るしくみですので、入札参加者が多ければ勝手に価格が上がっていきます。


4.最終的に売るか売らないかは売主判断
 不動産オークションはこのように買主側の競争により価格が決まるため、売主側の期待以上の高値での売買成立の可能性を秘めているといえるでしょう。しかしそれは入札件数が多い人気物件に限ったことであって、場合によっては安値で落札されてしまったり、誰にも入札してもらえないといったこともあります。
 このような場合も想定して、不動産オークションとはいっても出品を入札期間の途中で取り下げたり、あらかじめ最低落札価格を設定しておいて低価格での落札を阻止したりする機能が備わっているのが普通です。
 つまりは買主側の入札による競争が原則とはいいながら、最終的に売るか売らないかの判断を売主が行うだけの余地は残されているといえます。

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