還元利回りを求める方法(借入金と自己資金に係る還元利回りから求める方法)

 2014-02-08
対象不動産の取得の際の資金調達上の構成要素(借入金及び自己資金)に係る還元利回りを各々の構成割合により加重平均して求める方法。
不動産の取得に際し標準的な資金調達能力を有する需要者の資金調達の要素に着目した方法であり、不動産投資に係る利回り及び資金調達の要素に着目した方法であり、不動産投資に係る利回り及び資金調達に際する金融市場の動向を反映させることに優れている。
この方法は基本的に次の方程式によって算出ができる。
R = Rm × Wm + Re × We
R:還元利回り、Rm:借入金還元利回り、Wm:借入金割合、Re:自己資金還元利回り、We:自己資金割合
この方法は、対象不動産に即応する標準的な借入条件(金利、期間、借入比率等)と自己資金還元利回りが適切に査定できる場合には、一体で把握する手法より精緻で信頼性が高い。
しかし、現実的には標準的な自己資金還元利回りを求めるのは困難であり、適用には限界がある。
通常、借入金は一定期間までに返済され、借入期間後には借入金はゼロになるので、借入金還元利回りは年賦償還率として求められる。しかし、借入金の返済条件によっては借入金還元利回りは必ずしも、年賦償還率とはならない場合があることに留意しなければならない。
なお、採用する借入金割合は価格時点における借入金割合となる。

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