生計を一にする親族の居住用家屋とはどういうことか?

★「生計を一にする」とは具体的にどういう事か?
 家屋の所有者本人がその家に居住していなくても、転勤等で単身赴任をしている場合に最新の居住している家屋は、所有者本人にとっての自宅になる、ということを前項で説明させていただきました。
 税法の規定では、所有者本人がその家屋に居住していなくても、次の要件のすべてを満たしているときは、その家屋はその所有者にとっての自宅に該当するものとして取り扱う事ができるとされています。

【要件】
①	その家屋は、もともとその所有者本人が居住していたものであること
②	その家屋は、その所有者本人が住まなくなったあと、引き続きその生計を一にする親族が住んでいる事
③	その所有者本人がその家に住まなくなってから、3,000万円控除、居住用の買換え特例などの適用を受けていないこと。
④	その所有者が現在住んでいる家屋が、その所有者本人の所有する家で無い事
※、上記の②の要件を欠くことになった日から1年経過後の売却の場合は、特例の適用は受けられません。

具体的には、次のようなケースが該当します。
【事例】
 私は、東京で妻と長男、無職の母親と4人で私の所有する自宅に住んでいましたが、今から5年ほど前に大阪に転勤することになりました。その際、私と妻と長男は一緒に大阪の社宅に引っ越ししましたが、母親は生活環境が変わるのは嫌だというので、そのまま引き続き、東京の自宅に居住することとしました。
 しかし、母親も年老いてきたので、東京の元の自宅は売却して、その売却代金で、大阪に自宅を購入し、母も大阪に呼び寄せることとしました。
 なお母や、私と生計を一にする親族に該当します。

 この事例の場合は、前記の4つの要件の全てを満たしているので、東京の家の売却には、3,000万円控除が適用されることになります。
 なお、家の売却は生計を一にする親族に当たるかどうかという事が事実認定として、課税当局と争いになることが多いので、特に別居の場合は事前に課税当局に確認しておいた方が良いでしょう。

 「生計を一にする親族」とはどのように規定されているのか、所得税法の基本通達をそのまま載せておきますので、参考にしてください。

所得税法通達2-47(生計を一にするの意義)
 法に規定する「生計を一にする」とは、必ずしも、同一の家屋に起居していることをいうものではないから、次のような場合には、それぞれ次による。
(1)	勤務、就学、療養等の都合土地の親族と日常の起居を共にしていない親族がいる場合であっても、次に掲げる場合に該当するときは、これらの親族は生計を一にするものとする
イ、	当該他の親族と日常の起居を共にしていない親族が、勤務、就学等の余暇には当該他の親族の元で起居を共にすることを常例としている場合
ロ、	これらの親族間において、常に生活費、学資金、療養費等の送金が行われている場合
(2)	親族が同一の家屋に起居している場合には、明らかに互いに独立した生活を営んでいると認められる場合を除き、これらの親族は生計を一にするものとする

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