担当者によって、不動産査定価格や見積もりが違う?

  訪問して、自宅のマンションや一戸建てを査定する机上査定の方法は、各社によって様々、もちろん、異なります。過去の取引の事例や、新築分譲価格など、項目を細分化して比較して、プラスマイナスをつけているような定量分析のできる会社もあれば、担当者の主観重視の「まぁ、だいたい、こんなもんでしょう。」的な価格を算定してくるような、過去の経験則に基づいた手法を採用してくるような会社など、さまざま存在します。

 担当者の作成した査定を、その上司がダブルチェックするところもあれば、担当者の独断で判断して、顧客に提示してくるような会社など、10社あれば、10社の見積もり方が存在しています。

 いずれにしても、机上査定も、訪問査定も担当者の主観が入っています。依頼した不動産会社は、担当者によって査定価格にバラつきが生じるのは、当たり前の事なのです。
 例えば、ある担当者は以前に同様のマンションの他の部屋の売買を成約させたという実績があれば、「価格設定が高すぎたため、売るのに時間がかかって苦戦した」とか、「すぐに、あっという間に、売れてしまい簡単だった」など、その当時の「感じ」を理解しています。
 また、以前販売した時に、実際には売れなかったけれども、「このマンションの部屋を買いたい」という顧客を捕まえている可能性もあります。
 そのような感覚値、担当やの気持ちやその上司の考え方が、「あのときこんな感じだったので、今回はこのくらいの価格設定にしよう」と経験則を元に、価格が設定されてしまいます。
 たしかに、以前販売した際、どうだったかを教えて送れるのは貴重であり、重要な情報です。ですが、査定をした担当者がそのマンションを購入するわけではありません。
 一か月前と今では、買いたい人の数、競合物件数も違ってきます。ですので、担当者の過去の主観が入った査定価格は、ある程度の参考にとどめておきましょう。現時点ではの戦略を立てながら、売却活動をする方が「高く売りたい」という結果に結びつきやすいので注意が必要です。
 残念ですが、担当者が過去の経験に囚われてしまうと、売却戦略や戦術について新しい発想も、無くなってしまいますので、気を付けてください。
 早く売りたいというニーズには、過去の経験がある担当はありかもしれませんが、それでも、あまりお勧めできないので、あくまで参考として下さい。

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