買取保証付きの不動産会社ってどうなの?

 2018-11-05   買取保証 | 不動産 | 査定 | 売却 | 媒介契約
 不動産会社の買取保証にはトラブルを発生させる要因が非常に多く含まれています。一般的に不動産会社は物件の売買の仲介を行うことでその手数料で利益を上げる仕組みとなっていますが、買取の場合には買取金額と売却金額との差で利益を得ることができる仕組みとなるため、安く買取を行い高く売却することが目的となるためです。
 さらに仲介手数料には法律で上限が決められているのに対し、買取を行い売却する場合にはその利益には上限が設定されていないこともあり、より高い利益を出すことができる仕組みとなっているのです。


もくじ
1.不動産会社の買取保証って何?
2.安く不動産会社は仕入れたいので営業を頑張らない
3.安く不動産会社は仕入れたいので、積極的な値引き交渉が続く
4.契約見直しか、別の不動産会社との媒介契約を検討しよう


1.不動産会社の買取保証って何?
 不動産会社の買取保証とは仲介を行い物件が売却できなかった場合に一定期間が経過した時点で不動産会社が責任を持ってその物件を買い取ることを保障する制度です。最終的に買い取ってくれることから安心して任せることができると思われがちですが、その金額を低く設定されていることが多いため、会社によっては非常に安い金額で買い取ることをあらかじめ予測していることが多く、積極的に仲介を行わないケースも少なくありません。
 売主は必ず買い取ってくれると言う安心感があるため非常に興味深い制度となっていますが、実際には売主にとっては仲介に比べ非常に安い金額で物件を手放さなければならなくなることも多いので注意しなければいけない制度となっているのです。


2.安く不動産会社は仕入れたいので営業を頑張らない
 買取保証を行っている物件については最終的には不動産会社は安く仕入れたいと言う思いがあるため仲介に関する営業を積極的に行わないことが少なくありません。
 なかなか売却することができない物件については不動産会社も買取を行う際に高額の値引きをしてくる傾向があり、一般的な売主であれば早く処分をしたいとその値引きに応じてしまうことが多くなるためです。
 そのため査定額に比べて非常に安い価格で売却をしなければならないケースも多いのですが、実際には相場に対して非常に安い金額となってしまうこともあり、売主は大きな損をしてしまうことも多いのです。
 査定額が高く物件が高く売れるものであっても高額の値引きを要求するために積極的に営業を行わず、売れない状況を自ら作って安く買い取りを行う悪質な業者も存在しています。


3.安く不動産会社は仕入れたいので、積極的な値引き交渉が続く
 基本的に不動産会社はできるだけ大きな利益をあげたいと考えるものですが、一般的な媒介契約では仲介手数料の上限が決められており高い利益を上げることができません。
 これに対して買取を行う物件の場合にはその利益に対する規制がないため、より安く仕入れ高く売ることを考える業者が多いのです。
 そのため積極的な営業を行わずなかなか媒介契約による売却ができないことを理由に積極的な値引き交渉を行う業者も多く、売主に安く売却をさせようとすることが多いため実際の媒介契約による営業活動よりも売主に対する積極的な値引き交渉を続ける場合も多くなってしまうことになります。
 買取保証は最終的に物件を買い取ることを目的とした契約と言うこともできるのです。


4.契約見直しか、別の不動産会社との媒介契約を検討しよう
 万が一買取保証を契約してしまった場合には速やかにその契約の見直しを行うことが必要です。
 会社の中には買取保証を行っている場合でも媒介契約に基づき積極的に仲介による販売活動を行うところもありますが、これでは高い利益を得ることが望めないため、買い取るための値引き交渉を早々に始めてしまうところも多いのです。
 このような場合には早急に契約を見直すか、これに応じなければ別の不動産会社との媒介契約を行うことを検討するのが大切です。
 またその際に買取保証については基本的に行わない前提で契約を結ぶのが良い方法で、査定額に対して自分なりの売却金額の下限を設け、その加減を下回る場合には売却に応じないようにする姿勢を見せることも大切になります。

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